葉酸 効能、効果
妊婦さんに重要な栄養素ということで 葉酸 が知られていますが、細胞の遺伝情報が集約されている DNA は、核酸でできています。その核酸の成分となる成分の合成時に働く酵素を葉酸が補酵素として補っているのです。
ビタミンB群 の仲間で、体内の約20種の酵素と協力してDNAの合成や細胞分化に作用します。細胞の分裂増殖が盛んに行われている胎児や乳幼児には重要な成分で、細胞の分裂や成長には欠かせないビタミンです。先天性の奇形のリスクも軽減でき、米国などでは妊娠の可能性のある女性には1日の摂取量を定めています。
妊婦さんの葉酸欠乏による神経系の障害はもちろんですが、最近では、脳細胞の分裂が終わった後でも学習能力の低下がみられることが報告されています。このように脳の発育に関係するのですが、合わせて胃腸の粘膜を正常に保つ働きもあります。
葉酸が欠乏した際の症状は赤血球のもとになる骨髄の赤芽球の生産に影響し、巨大な赤芽球が増加して正常な赤血球が減る悪性貧血を引き起こします。妊娠中の女性は、葉酸の体内需要が高まり、またピル服用中の女性は腸管からの葉酸の吸収が悪くなるので不足しないように注意が必要です。
葉酸の過剰症については特に報告されていなくて、米国の推奨量の50~100倍を摂っても安全です。ほうれん草から発見されたビタミンではありますが、キャベツのほうがやや多く含まれます。
また、妊婦でなくても、女性は毎月の月経があったり、ダイエットをする人も多く、鉄欠乏性貧血になりがちです。鉄欠乏性貧血の改善については、鉄分だけでなく、鉄の吸収率を高めるビタミンCを一緒に摂取するのがより効果的です。
飲み方
米国では、 1 日に男性の場合、 200 μg 、女性の場合、180 μgとしていますが、妊婦さん、授乳中の女性、貧血気味の人、飲酒過多の人は、この倍量が適量です。
こんな人にオススメ!
- 妊婦
- 授乳中
- 飲酒量が多い
- 貧血気味