リンゴ酸

リンゴ酸は、りんごやぶどう、クランベリーなどの果物や野菜に含まれるアルファヒドロキシ酸(AHA)の一種です。最近になって、アルファヒドロキシ酸は皮膚の角質除去剤として注目されていますが、AHA の一種であるリンゴ酸を内服すると、エネルギーの生成に重要な働きをします。

リンゴ酸は低酸素症(筋肉細胞に運ばれる酸素量が低下し、筋肉が疲労しやすくなる)とかかわりがあるとされています。このことから、リンゴ酸が結合組織炎(低酸素症に伴う慢性疲労や、原因のわからない痛みが起こる)の治療薬となるかどうかについて研究が行われています。

結合組織炎には治療薬がなく、効果的な治療法もあまりありません。理由はわかりませんが、女性に多い傾向があります。「栄養医学」誌に発表された研究によると、15人の結合組織炎患者に毎日1200 mgから2400 mgのリンゴ酸を投与し、4週間~6週間の間300~600 mgのマグネシウムと偽薬を順番に与えたところ、2日以内に全員の痛みが軽減し、リンゴ酸を摂取している期間中は、この状態が続きました。しかし偽薬に切り替えたところ、48時間以内に症状が悪化しはじめたのです。

この研究から、リンゴ酸が結合組織炎や慢性疲労症候群などの、低酸素症が原因となる病気の突破口となるのではないかと期待されるようになったのです。

運動選手は、リンゴ酸がスタミナと持久力を強化するサプリメントとして実証されることを望んでいます。これにはきちんとした根拠があるのです。動物実験によって、リンゴ酸がエネルギーの生成を強化し、有酸素運動能力が向上することが明らかになっています。リンゴ酸が筋肉の酸素欠乏を予防するという重要な役割を考えると、エネルギーの生成力を最大にし、運動効率を向上することは理にかなっています。